2015年8月27日木曜日

考える力が発動する条件

ふと考えた事です。
考える力はそもそもどこから湧いてくるのか。


考える力は無からは発動しません。
必ず発動するには原因があります。
ある条件をクリアすれば動き出すということです。


腹式呼吸を身につけるときと同じで、
最初は意識的に発動することを繰り返しているうちに癖になります。
自然発生的に回り始める自動思考システムは、
実は練習を繰り返すことでしか身に付かないのです。


ただ、そのきっかけがハッキリすれば、
意図的に考える力を育むことができるのではないか。
私はそう考えました。


そこで思い当たるポイントは2つ。
①親の教育
②譲れないモノ


例えば、親に考える癖がある場合、
自然と子どもにもそれを癖づける教育をします。
というか、考える癖がある親と四六時中一緒にいれば、
自然と同じ発想を持つようになるし、
親も無意識にそういう発想を子どもに求めるので、
ダブルの意味で子どもは考える力を育むことができるのです。


これはその子が「そう考えるのが当たり前」となるので、
本人が意識して練習しなくても発動するようになる条件です。


一方、自分で頑張って考える力を育もうとする場合、
そこにはあるモノがどうしても欠かせません。
それは「譲れないモノ」です。


例えば私の場合は、
人生全てを投資しようと思える目標や目的が見つかったので、
それを実現するためには考えざるを得ない状態です。
それ以前に、そもそも性格もワガママなので、
どう自分の好きなことだけをしてお金を稼ぐかと考えます。


イヤな事も我慢しなければお金は稼げない、
という発想もあるのでしょうが、
私はどうしてもその発想にはなれません。
たった一度の人生なので、
極力「やりたくないこと」には時間を割きたくないのです。
ただし、その代わりに、
自分の好きな事だけをやって生きて行くには
どうしたら良いのかを必死に考えますし、
自分のやりたいことをやり続けるための状況作りのためなら、
面倒なことも苦にせず長時間取り組むことができます。


要するに、自分の中に「絶対にこうする!」という
譲れないモノがある限り、
どうしたらその通りに生きて行く事ができるかを
考えなくてはならないのです。


大好きなゲームをやってるときは何も意識せずに戦略を考えるように、
譲れないモノがあることで自動思考システムが発動するわけです。


あとは、考えるために必要な情報を仕入れる努力を並行させながら、
常に考える力の精度を上げて行くことが求められます。
そこまで自然にできるようになるのが理想です。


これからの教育は「考える力」が重要なキーワードですが、
日本の教育制度に頼っていても、おそらく考える力は身に付かない。
だからこそ今日この話をしました。


私は勉強しろと言っているわけではありません。
考える力とは、
自分にとって勉強することが
どれだけの価値を持つのかも含めて物事と向き合うことです。
数学ができようが社会ができようが何の自慢にもなりません。
問題は「考えて勉強しているか」です。


そのことを子どもたちには是非意識して欲しいと思います。

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