2015年4月28日火曜日

(続)「塾に行く人=バカ」の意味

塾に行くなんてバカだよね~
なんてことを言うとこんな反論が返ってきます。


「一人で勉強できるような頭の良い奴ばっかりじゃないんだよ!」
「塾ないともっと多くの子どもたちが困るんじゃない?」


まず、この発想を皆が捨てないとダメだと思うんです。


頭が悪いから塾に行く。
自分で勉強できないから塾に何とかしてもらう。
何をどうしていいか分からないから塾に行く。


こういう風に答えを探しに塾に行く発想を持っている以上、
塾に行ってもほとんどの人が伸びません。
自分を「頭が悪くて自分で勉強できない人」と思っている限り、
そういう自分にしかなれないからです。


おそらく塾選びは
①友達が行っているから
②親が選んだ
の2つのルートから始まります。


「①友達が行っている」
これは私も集客上助かる部分もあります。
友達は大体同じ意識レベルの子たちだからです。
裏を返せば、
付き合っている友達次第ということになります。


問題は「②親が選ぶ」場合でしょう。
親が選ぶ場合はほとんどがブランド志向です。


東大○○名合格!
熊高合格者数ナンバーワン!


こういう看板に惹かれるのでしょう。
数字マジックの成せる業です。


看板をつくっているのは成績上位者です。
その他大勢は看板には反映されません。


海外発の映画が軒並み
「全米NO.1!!!」
と言えるのは尺度を変えているからです。


例えば生徒数100名で合格者30名のA塾と、
生徒数50名で合格者25名のB塾、
生徒数120名で合格者20名のC塾を比べれば、
A塾「合格者数NO.1!!!」
B塾「合格率NO.1!!!」
C塾「生徒数NO.1!!!」
みんなNO.1なのです。


つまり、結局は塾に行っても
成績上位者だけが上に行き、
その他大勢は現状維持が常。


そう、できる子はできて、
できない子はできない。
学校の状況そのまま再現なのです。


そもそも、最初からレベル別に分けられるとしても、
スタート地点で自分50、ライバル100と離れてるのに、
レベル別に分けられたら
自分のクラスの授業ペース50、
ライバルのクラスの授業ペース100で、
どう考えても追いつける計算にはならないでしょう。


大きく離されているライバルに追い付くのに
ライバルと同じことやっててすら追いつくわけないのに、
レベルに合わせて授業されたら
もっと離されるだけです。


そうすると、結局どうなるか。
根性論です。
人の倍勉強すればいい!
と考えるようになるわけです。


こうしてネガティブ・スパイラルに落ちていきます。
根性や気合に結果を委ねた時点でアウト。
途中で燃え尽きて諦めるのがオチです。


勉強のルールが分からずに我武者羅になったところで、
絶対に成果は出ません。
出ても一時的です。
また元に戻ります。


ということは、
どう考えても塾に行って伸びる理屈がないのです。
伸びるとしたら目覚めた人だけ。
偶然やり方がマッチした、とかね。


塾は独自の勉強法を生徒に強制するだけです。
それはうちも大差ありません。


ただ、違うのは、
強制するものが何かという話です。


以前教えてもらったのは
指導者には2種類いるというもの。
「モノ」を売る人と「道」を示す人です。


塾は企業ですから「モノ」を売ります。
オリジナルテキストや授業ですね。
あとノウハウです。
勉強のやり方を教えます。


でも、それが合わない場合もあるわけです。


以前働いていたところでは酷いところがありました。
ノート作りをメインにしているのです。
そして余白をつくらせて無理矢理調べ学習をさせる。
そこをしてこないとノート評価が悪いという仕組みです。
成績が伸びない要素をたくさん含んでいました。


しかし、それでも塾に来る子は鵜呑みにして
頑張るんですね~


プリントを切って貼って、
余白をびっしり埋めて評価B!
B!?
そうです、Aはほとんど出しません。


そんなやり方をしていて
中には小学生で10時間勉強しました!
夜中の3時まで勉強しました!
という強者もいたほどです。


そして先生がそういう子を褒めるわけですね。
お~すげぇね~よく頑張った!


横で見ていてゾッとしたものです。
素人の運営する塾ほど
子どもの可能性を摘む場所はないなと。


これを「努力」と思わせたら、
一生この子は「これが正しい」と思うでしょう。


それが教育の責任です。


塾がどれだけ危険な場所か。
本当によく考えた方が良いです。
塾に行くことのメリットばかり考えて、
デメリットの存在を無視していると
取り返しのつかない未来がやってきます。
お子様に。


今ようやっと教育改革が断行されました。
それでも遅いくらいです。
そして向こう5年でやっと施行。
その後混乱がありながら、
さらに10年ほどかけて調整調整かけて、
落ち着くのが今から20年後くらい?


ドンマイですね。
その時には世の中は
全然先に進んでしまっています。
日本の教育は常に30年遅れるというわけです。


自分で書いてて恐くなってきました。
そろそろ終わりにします。
いつも読んでいただいてありがとうございます。
今日も有意義な1日にしていきましょう!


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