2015年7月16日木曜日

テレビと教科書の構造的共通点

今回衆院特別委員会にて議事が可決され、
衆議院本会議に持ち込まれることになりました。
衆議院の優越が原則である以上、
ここで本会議に持ち込まれれば、
ほぼ法案として可決されてしまいます。
かなり焦ったのか野党はプラカードを持参し応戦。
その頑張りも空しく採決は強行され、本会議行きが決まりました。


・・・のようにテレビでは報道されています。


「強行採決」「戦争法案」
すごいネーミングセンスです。
そして何より、反対しているはずの野党議員は
「賛成の者は起立」時にちゃっかりカウントされており、
反対パフォーマンスが露呈してしまいました。


奥の深い、かつ難しい問題を
たったの数分でお茶の間に届けないといけない
番組制作サイドの陰ながらの努力も、
結局印象作りに徹してしまい、
本当に伝えるべき物事の本質を大人の(政治的な?)
オブラートで包み隠してしまっています。


これは教科書の制作過程と同じではないでしょうか。


最近世界史を勉強していて分かるのは、
世界史の教科書があんなに薄くなるわけがない!という実感です。
ヒトラーとナチス、フランス革命、アインシュタインの人生などを調べていくと、
重要なことがどんどん出てくるのに、
世界史の教科書にはほとんど表面的な出来事の羅列と
簡単な因果関係しか書かれていません。


正直難しいと思います。
あれだけの長い長い歴史の内容を
たった3,400ページでまとめろっていうのは。
でも結局、
そうやってできた“世界史”とは一体何なのでしょうか。


私たちはきっと、
知りたいことほどテレビや新聞、教科書からは
学べない立ち位置にいるのではないでしょうか。
あらゆる方々の複雑な事情の中で、
私たちが最も欲する内容こそが
表面化する前にとっくに削ぎ落とされている。
そんなが気がしています。
だからこそ学びが必要なのでしょう。


安倍首相も認めているように、
国民への説明責任を十分果たしているとは言えないけれど、
日本は直接民主制ではありませんし、
国同士の駆け引きなどにも追いつけない部分が多分にあります。
そんな中で、逆に全てをオープンにされても重すぎるでしょう。
国民をないがしろにしていると責め立てられても、
日本が今回の法案を通すべき時期に来ているのだと、
本当に考えているのかも知れません。
私には分かりませんが、
そうであることを願います。


日本は小さく、弱っていく国です。
とても一人では立ち行かない不安を抱える国です。
その一国の首相として奮闘する一国民安倍さんを、
私は今はまだ信じたい思いです。


決断とは、実に重たいものですね。

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