2015年7月1日水曜日

学位なんかなくても


グッド・ウィル・ハンティング鑑賞しました。


マット・デイモン演じる主人公ウィルは
数学の大天才。
それこそ独学で物理を研究し、
物理学の世界を一変させてしまった
アインシュタインを彷彿とさせるほどです。
彼もまた、当時26歳で日の目を見るまで
企業に勤める会計係でしかありませんでした。


孤児であり学もないウィルでしたが、
天才的な頭脳を持っていました。
何でもすぐに覚えてしまえるのです。
だからMITの教授が2年も掛けた証明を
観てすぐに回答し、
社会学先攻のハーバード生を
知識で圧倒してしまえるほどの天才でした。


でもその一方で、
子どもの頃に受けた精神的な傷が原因で
今の世界から飛び出すことを嫌い、
他人に自分をさらけ出すことを
極端に恐れていました。
そしてそういう自分の内面の状況に
気付けないでいたために
歩み寄る人々を悉く傷つけてしまいます。


そんな彼の内面の複雑さに
いち早く気付き理解を示したのは
今は亡きロビン・ウィリアムズ演じる
ショーンでした。


この映画は今回読んでいた本の1冊
『「イヤな気持ち」を消す技術』で紹介されていたので、
早速今日借りてきて観てみたのですが、
期待を大きく上回る印象を受けました。
この歳になったから分かるというか、
考えさせられる場面が多く
グサグサ刺さりました。


この話の中で印象に残った場面は
彼がハーバード生を論で圧倒するところです。
下町出身の彼らをあざけるように
専門書の知識をそらんじてみせる相手に対し、
ウィルは知識で応戦。


ウィル:
キミはそうやって本の内容を
まるで自分の考えであるかのようにまくしたてるが、
そんなことならわざわざ年間15万ドル払って
学校に行かなくても、
図書館に行けばタダでできるさ。


ハーバード生:
でも学位がもらえる。
俺は一流企業に行って、お前は掃除屋か?


このセリフの後のウィルが本質を突きます。


ウィル:
学位なんてなくても自分の頭で考えてる。
キミは50年くらい勉強したらやっと気付くだろう。
「人の言ってることを盗むな」とね。


この映画が私に残した学びは
もっともっとたくさんありますが、
とてもここでは言い尽くせません。
しかし学のない天才の放つ素直な言葉は、
私の迷いを幾分か払拭してくれました。


勿論これは、よくできた物語。
そういってしまえばそうなのですが、
彼らが演じた一人ひとりの人生と
価値観と思いと感情とそれら全てが
今の私に必要なものばかりであふれていました。


良い映画1本には無限の学びが含まれています。
この映画、是非観てない方は観られてみて下さい。

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