2014年10月18日土曜日

女性の社会進出を促進する目的とは


今や世界的に女性の活用を盛り上げる気運が高まっている。
女性が活躍できる社会を!と言うのだ。


日本も1985年に男女雇用機会均等法が発布され、
翌年から施行された。
それよりも以前から、
大体1970年代初頭から世界的に
ジェンダー論が活発に唱えられ始めた。


その結果、ジェンダー平等の動きを受けて、
女性の労働参加が大いに促進され急速に拡大したのだ。


これから述べることはデリケートな問題ではあるが、
私は男女平等を否定するつもりは毛頭ない。
但し、男女平等を謳って雇用の機会均等を促進したり、
女性の社会進出を盛り上げる気運に
違和感を感じるということを述べたい。


何事も「正義」を掲げられると反論しにくくなるものだ。
大義名分があれば人殺しすら正義になる。


さて、ジェンダー平等が叫ばれ始めた1970年代以降、
何が起きたかは察しがつこう。
下のグラフがそれを示している。




そう、出生率の低下傾向のスタートだ。
第二次ベビーブームを堺に
子どもの生まれる数がどんどん減っている。


また、これを見てほしい。




男女雇用機会均等法が施行される前後から
未婚率の上昇カーブが始まっている。
つまり、この時期から男女ともに
お一人様が増えていっているのである。


私が何を言いたいのか分かるだろうか。
上記の示す通り、
男女平等が叫ばれ始めてから
今の日本が窮地に陥る問題の火種が
くすぶり始めていたということである。


ジェンダー平等と雇用機会の均等を
短絡的に結び付けて運動が盛んになったことで、
女性の労働力率の世界競争が始まった。
当時アメリカよりも、いや、世界で先んじて
女性の社会進出が進んでいた日本は、
世界中で女性の労働力率が上がっていることに焦り、
男女雇用機会均等法という法律で
追いつき追い越せを始めたのである。


誤解のないように言うが、
女性の社会進出のせいで今の問題が生じたという話ではない。
明らかに関係しているだろうという話だ。
そして今なぜ世界が女性の活躍する社会を標榜するのか、
その裏を考えていこうという話である。


これは陰謀論ではない。
ただ、その目的の一つには
おそらく確実に「人口抑制」の意図があろうと私は推測する。
そしてそれは確かに必要なことだろう。


70億人を越えた世界人口。
このままいけば食糧問題やエネルギー問題は
世界規模で混乱を招くのは必至だ。


ただ、女性の社会進出が進んでからの日本は
多くが御存じの通り「失われた20年」に突入する。


勿論、バブル崩壊は女性の進出のせいではない。
直接的な原因は消費税の導入だろう。
1989年4月1日から消費税が導入され、
さらに日本銀行による急速な金融引き締め方針や
総量規制を端緒とした信用収縮などから
経済活動は次第に収縮に転じた。
日経平均株価は1989年の最高値38,915円87銭をピークに下落、
翌1990年には23,848円71銭にまで急落し、
1990-1991年頃にバブルの崩壊を招いたとされている。


ただ、その背景には女性の社会進出があろう。
労働人口の一時的な増加が背景となり、
税収入の確保に走った故の消費税。
そして頭打ちになった経済気運。
モチベーションを下げる金融規制が
バブルを崩壊させて日本にトドメを刺した。
と、私は考えている。


今の日本は大混乱の中、
必ずやってくる未曾有の危機に右往左往している。
少子高齢化も孤独老人の増加も
育児休業問題や保育園不足の問題も
あらゆる問題の根底に男女の雇用機会均等の思想がある。


働きたい女性が報われる社会で良かったのではないのか。
確かに働く女性が男性に対して報われない状況もあったろう。
セクハラ問題等放置されていた問題に
メスを入れるのは大事な転換だった。


しかし、寝た子を起こして、
女性も皆働こう!なんていう強制社会にする必要は
必ずしもなかったのではないだろうか。
それこそ育児や出産という
女性の特徴をカバーする仕組みも不十分なまま
無責任に女性を労働へと駆り立てたことこそ、
私はジェンダー論への裏切りだと思う。


男女の平等とは雇用の機会均等ではない。
お互いの存在を尊重し合う意識と思想にある。
働きたい女性が報われ、
家庭を守る女性を、働く男性が守る健全な社会であれば、
私はそれで十分だったと思う。


参考
内閣府(少子化対策の現状と課題)
http://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/whitepaper/measures/w-2013/25webhonpen/html/b1_s1-1.html

内閣府男女平等参画局
http://www.gender.go.jp/policy/men_danjo/column/dansei.html

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