2014年9月30日火曜日

『STAND BY ME ドラえもん』を観て ※ネタばれアリ


先日時間を見つけてドラえもんを観賞してきました^^
大山世代の私からすればドラえもんで育ったみたいなもので、
短い90分という時間の中に上手く詰め込まれていたな~
という印象でした。


さてここでは、
この映画の中で私が気付いた点を
徒然なるままに書いていきたいと思います(笑)


ネタばれがあるので注意して下さいね^^


さて、まず最初に考えたのは、
「ドラえもんはどこに帰って行ったのか」ということです。


この映画の後半で、
ドラえもんは未来に帰らねばならなくなります。
そもそものび太の玄孫であるセワシくんが
ドラえもんを連れてきたわけですが、
それは
「のび太がジャイアンの妹のジャイ子ちゃんと結婚した未来」
からやってきたところからスタートしたはずでした。


しかし、過去が変わったことで、
のび太は静香ちゃんと結婚することになったわけですから
未来が変わってしまったことになります。


一人の未来がここまで変わってしまったら
ドラえもんの存在自体が揺るぎかねない事態です。
少なくても、
ドラえもんが帰るべき未来はなくなってしまったわけですから、
勿論セワシくんも存在しなくなります。


う~ん、謎ですねw
これをタイムパラドックスって言うんですけど、
未来が過去に干渉すると
過去が変わって未来自体が変わります。
未来が変わると
干渉したはずの基点がなくなってしまうということなので、
干渉した者は消えてしまう理屈です。


あ、でも、漫画ですもんね^ ^;
あんまり突っ込んだら野暮ですね^ ^;


さて、この映画には大事な要素が沢山詰まっています。
色々深いメッセージが込められているんです。


例えば、出来杉くんの存在です。


映画では毎回置いて行かれる出来杉くん。

たぶん彼が同行すると
大抵の問題を解決してしまい
ストーリー的な盛り上がりに欠けるから
というプロデューサーの意向でしょう(笑)


現に静香ちゃんが出来杉を振った理由は
「あなたは一人で何でもできるから」だそうなので、
出来すぎる男もなかなか考えものですねw

さて、のび太は静香ちゃんと結婚したいがために
静香ちゃんに好きになってもらえるように
自分を変えようと努力し始めます。
この発想は素晴らしい。


でも、めちゃくちゃ他力本願なんですね。
ドラえもんの道具に頼りまくります。


挙句の果てには静香ちゃんの心を
洗脳マシーン「刷り込みたまご」で手に入れようとする。
もう最悪です。
ドラえもんの顔もすごい悪顔でした(笑)


しかし、
結局何をやっても出来杉くんに敵わなかったわけです。
22世紀の道具を使っても敵わないって、
どんだけスゴイんですかね(笑)
機械なんかに頼ってキミを縛りたくないんだと。
頭も良くて、スポーツ万能、その上性格が良い。
出来すぎです。


そこで、次にのび太は自己成長に進みます。
道具に頼らず自力で成績を伸ばそうと思い立ちました。
そして算数の猛勉強に取り組みます。
この切り替えは素晴らしいですよね。


しかし、ここでのび太の情報管理能力の欠如が
皮肉な結果を導いてしまいます。
正に神のいたずらと言っても良い。
なんと、テスト内容が漢字のテストだったのです。
算数をがんばったのび太は勿論手も足も出ません。
そして、また0点を取ってしまうわけです。


がんばって、がんばって、がんばった結果が
またいつも通りの0点だったことが、
のび太のせっかくのやる気をへし折りました。
おそらく算数のテストだったなら、
のび太の未来は大きく動いたでしょうが、
神はのび太に試練を与えることにしたようです。


そしてそのことがきっかけで
のび太は次の段階に進みます。
それは「自分は静香ちゃんに嫌われるべき」という発想です。


もし自分と結婚することになれば
静香ちゃんはきっと不幸になる。
だったら自分を好きにならないように
徹底的に嫌われようというわけです。


ものすごい発想の転換ですが、
そもそも静香ちゃんは出来杉に入れ込んでいるので
これはのび太の勝手な妄想と暴走なんですよね(汗)


ただ、静香ちゃんのことを想う気持ちは真剣。
そして何より、この暴走は
ドラえもんの道具に最初は頼らなかった。
だから、ドラえもんもかえって
本気で手を貸そうと思ったんですね。
そして、ものすごい道具出しちゃった(汗)


結構ドラえもんって天然で危ないことするんですよ。
22世紀型ロボットがあまりに人間味ありすぎてウケますw
あんな未来の道具で天然されたら
色々まずいこと起きますよねw
現にのび太が普通の人間なら
とっくにストーリー序盤で死んでますw


まぁ、なんやかやあるんですが、逆にこれが功を成すんです。
本当に、世の中何が起こるか分かりませんね。
結果、この時から未来が好転し始めます。


タイムテレビで未来ののび太と静香ちゃんを観た二人は、
静香ちゃんが命の危険にさらされることを知ります。
のび太は静香ちゃんを救うべく
タイムふろしきを使って
自分を成長させて未来に飛ぶわけです。


かなり学習能力が高いのび太の一面です。
タイムふろしきは表を被せると時間を過去に戻し、
裏を被せると時間を未来に進めるという
何とはない説明をしっかり聞いて覚えていました。
そして、裏を自分に被せれば
数年後の自分に姿を変えられるという応用までさせちゃう。


実は頭良いんじゃね??(笑)


そして、
雪山で遭難中の静香ちゃんに無事合流するんですが、
ここでもドジを踏みます。
助け方が分からないんです。
吹雪く雪山で凍える静香ちゃんを前に絶体絶命ののび太は
ふがいない自分を認めます。
でも助けが来る当てもありません。
そこで「自分で考えろ!」と奮い立ちます。


そこで出した答えは「未来の自分に託す」でした。
つまり、今が過去というなら、
今の自分の記憶が未来の自分に残るはずだと踏んだのです。
そして今日の日の記憶を思い出した
未来ののび太(その時代の自分)が
ここに助けに来てくれると信じたのです。


この発想も正に天才的です。
ちゃんと時間感覚が養われている証拠ですよね。
そして追いつめられた状況下で客観的に考えて
今の自分とその時代の自分を繋げて考えた。
テストで0点取る人間がこんな発想できるんですかね(汗)
でも、のび太はやったんです。


この映画には以下のような数多くの学習ポイントがありました。
・タイムパラドックスの問題
・未来の道具でも勝てない出来杉くん
・情報管理はちゃんとしよう
・何が功を成すか分からない
・他力本願は使いよう
・発想を転換させる
・未来の自分を信じろ
・のび太は実は天才


やっぱりドラえもんは深いわ~
というお話でした^ ^



熊本の塾『ブレイクスルー・アカデミー』



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