2014年11月5日水曜日

ヘイトスピーチについての考察


先日10月20日、
在日朝鮮人へのヘイトスピーチが酷いことを受けて、
橋下市長は在特会の桜井会長と対談を行いました。


そういうこともあってなのか、
昨日の記事にこのようなものが。


今国会中に法案提出される「ヘイトスピーチ規制法」の危険性
http://n-knuckles.com/case/politics/news001778.html


今では、特定個人の名を挙げた誹謗中傷は
名誉棄損の対象となっていますが、
法人や団体といった組織への誹謗中傷に関する法律は
まだありません。


そのため、法律では御しきれない在特会の活動をいさめるべく、
先月の20日に直接意見を聴くために
橋下市長が呼び寄せた形となったようです。


しかし、Youtubeでも公開されていますが、
桜井会長は終始挑発的な態度で周囲を煽り、
とても話し合いに臨むものではありませんでした。
案の定話し合いにすらならずに7分で打ち切り。


こういったデモ活動は枚挙に暇がありません。
原発反対、戦争反対、TPP反対などなど。


しかし、同じく香港で盛り上がりを見せている
普通選挙を認めることを訴える集団デモは
少し様子が違うようです。


そもそも、日本のデモ活動の原動力は
感情的な怒りです。
「○○に反対!○○は来るな!」
自分の主義主張を害する者への怒りが
爆発した形が取られます。


だからでしょうか。
鎮火も早い。
バッと燃えて、スッと消える感じがします。


しかし、香港でのデモの原動力は
並々ならぬ問題意識です。
リーダーの一人はなんと17歳。
しかし、その主張は世界の共感を呼びます。


皆同じように国を思うのかも知れませんが、
多種多様の人間が生きる国家という組織の中で、
全員が幸せに生きることは
ものすごく難しいことです。


しかし、方や努力をし現状を改善していく活動家、
方や努力を放棄し思考を停止した状態での感情論者。
世の中の共感を勝ち取り世界を巻き込み
国を変え得るのは一体どちらなのでしょうか。


一つ前に書いた記事ともリンクしますが、
(http://landsconsultingco.blogspot.jp/2014/11/blog-post_5.html)
桜井会長は全く相手への誠実さに欠けた態度でした。
彼が会長として成り立つ集団ですから、
相当な感情論者の集まりなのでしょう。


ただ、どんなに叫び語気を荒げようと
相手の声に耳を傾けない者は
相手にも話を聴いてもらえません。
自分の話を聴いてもらわねば成り立たなかったあの場で
それが見えなくなっていた桜井会長の負けです。


勿論、会長の意図した行動だったという見方もできます。
彼はかなり勉強はしています。
色々情報は調べているし、
中には確かにと思う部分もありはします。
あえて感情的に煽って見せて
メディアに取り上げられることを狙ったかも知れません。


が、個人的な怒りの感情を爆発させた主張は
なかなか周囲を魅了することはない。


何に問題を感じ、それを誰に主張するのか。
それを橋下市長は訴えていました。
確かにそうです。


感情的になると、
何に自分が怒りを感じているのかが
見えなくなることがあるものです。
人は感情的な生き物ですが、
誠実さと思考を欠いたコミュニケーションを
忘れてほしくないはありません。


今回国会で規制法が可決・承認されると、
それはそれで言論の自由を束縛する結果にもなるでしょう。
どこからが「ヘイト」なのか、難しい判断です。
しかし、個人に適用される法律があるのなら、
法人も「人格」ですから、
そういう法律で守られるべきだとは思います。


なぜいつまでも人は傷つけあうのか。
もっと相手の意見に耳を傾けることさえできれば、
世界は今よりずっと良くなると私は思います。


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