2013年7月10日水曜日

大学入試センター試験、廃止!


『世の中のルールはすべて、頭のいい連中が作り、頭のいい連中に都合のいいようにできている。そして、これらでたらめなルールを無批判に受け入れ、物事を自分の頭で考えようとしない「正直者」が増えれば増えるほど、頭のいい連中のところに富と権力が集中していく。生き方や考え方を変えるべきは、絶対に「正直者」のほうなのだ。 』
三田紀房
 
 
先日このようなニュースが教育界を騒がせました。
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センター試験廃止も 教育再生実行会議、「到達度テスト」導入議論開始
 http://sankei.jp.msn.com/life/news/130606/edc13060611560000-n1.htm
※msn 産経ニュース オンライン 2013.6.6
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以前から問題視されていたセンター試験の在り方に
本格的にメスが入れられたわけです。
ただ、ここで語りたいのは
センター試験の廃止が良いか悪いか
ということではありません。
私たちがどんなに議論をしても、
センター廃止は進むでしょうし、
変質していく入試制度に合わせて
勉強をしていく他ないのです。


しかしです。
センター試験が廃止されようが、
代わりに到達度テストが導入されようが、
私たちが考えるべきことは
「それによって何が変わるか」
「それによって何が変わらないか」
ではないでしょうか。


まず「何が変わるか」について吟味してみましょう。


単純に考えると、
根本的にガラッと変わっているように見えます。
センター試験という“制度”が廃止され、
新しい“制度”である到達度テストが導入されるのですから、
表面的な変化は甚大です。


問題の出題傾向も視覚的には様変わりするかも知れません。
「視覚的に」ということの意味は、
問題の出題のされ方が変わる、
問題の見た目が変わる、という意味合いです。
見た目が変わると感情が反応するので
難しく見えたり混乱してしまうことも考えられます。


では、見た目ほど本当に甚大な様変わりなのか、
と冷静になって考えてみると、
そこには決して変わらないものがあることに気付きます。
それはテストの目的です。


センター試験が担っていた役割は、
生徒たちの二次試験前の自己把握と
受験生を篩(ふるい)にかけることでした。
受験生サイドは自分の力量を測る手段として捉え、
その点数で合格可能性を模索する。
受験を課す大学サイドからすれば、
受験するに足る学生のみに絞り込むための篩だったわけです。


そしてこの点に関しては
到達度テストも変わりません。


センターというたった一度のチャンスを
到達度テストという数回受験可能な方式に切り替えただけです。
そして、その目的が変わらない以上、
見た目ほどの変質はあり得ません。
仮にあったとしたら、
そこにはセンターにはなかった別の目的が
必ず加えられている。
そこを分析し明確にすることで
対処方法を変えていけば良いのです。


このように、抜本的な改革に見える動きに
その都度翻弄されぬよう、
ちょっとだけ冷静に問題を紐解こうと意識すれば、
不思議と解決の糸口が見えてくるものです。


ということで、
キミの身に影響を及ぼす可能性のあるこの「制度廃止」。
ニュースには十分注意を払い
情報を常に取り入れていくようにしましょう!

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