"Education makes a greater difference between man and man than nature has made between man and brute".
『自然によってつくられた、人間と野獣との違いよりもはるかに大きな違いが、教育というものによって、人間と人間との間にできるものである。』
ジョン・アダムズ
7月15日に大学ロボットコンテスト2013が放送されていました。
元工学部の人間としては恥ずかしいのですが、
まともに見たのはこれが初めてです(笑)
それもベスト8が決まった段階からという。。。^^;
これも今回初めて知ったのですが、
ここ数年優勝していたのは
なんと王者東大だったようです。
工業系専門の大学も出場しているのに
総合大学として出場しての優勝。
さすが偏差値トップ大学ですね。
さて、私は何も優勝の理由を
「偏差値」に見ているのではありません。
今回のロボコンに限った私の感想では
「東大はやはり頭が良い」という印象でした。
今日はそのことをお話しましょう。
まず、結論から言えば、
2013の今回の優勝は東大ではなく金沢工業大学でした。
ほんの1秒差での決着。
ドラマ的に見れば白熱した接戦でとてもおもしろかった。
ちなみに金沢工業大学と言えば、
就職率低迷時代にある今の大学業界の中で
驚異の就職内定率を誇ることで
一躍話題になった大学です。
さて、今回最終的には優勝が金沢工業大学でしたが、
やはり内容的には断トツ東大有利と
私は感じました。
金沢工業大学の今回の勝利は
あくまで運に過ぎません。
運も実力のうちと思うかも知れませんが、
もしもう一度勝負したら
おそらく勝つのは東大でしょう。
そういう内容に見えました。
では、何がそこまで私に印象的だったのか。
それは東大生に求められる
「本質を突く力」が明確に現れていたことです。
これは東大入試から鮮明に問われているものです。
力技ではなく、
本質に気付けば解法が見えてくる
という東大独自の入試傾向にある通り、
今回のロボコンに関しても東大は本質を見ていました。
それは何かというと、
東大は「極力オートマ作戦」を採用していたことに見て取れます。
つまり、ロボットコンテストなんだから
ロボットに自動で全部やってもらえばいいじゃん
というものです。
ちょっとした補助的な部分でこっちが手動で調整するけど
オートマチック化してしまえば
人間の手動操作に付き物の”人為的ミス”は
最大限防げるとしていたのです。
他の大学が
ロボットを操作して作業を進めていたのに対して、
東大だけはロボットに合わせて動く。
他大学は操作する人が
目もくらむほど数ミリ単位での操縦を練習をしてきたのに対し、
東大ロボは自動制御でサクサク動きます。
その結果圧倒的なスピードと正確な作業で
4年連続王者に手をかけていました。
最終的には、
やはり連覇のかかった場面での感情的な焦りと、
調整で手動に切り替えた際のもたつきという
”人為的ミス”に足元をすくわれ、
金沢工業の運に
勝ちを譲ることになりました。
ロボットの性能に時間を割いた東大と、
操縦者の練習に時間を割いた他大学の取り組みの差は、
教育の差に他なりません。
(詳しくは分からないので
もしかしたら高精度のセンサーを買えるだけの
資金的な補助が東大にはあったため、
今回のような差ができたのかも知れませんが、
今日は視点の違いに焦点を当てましょう。)
そしてロボットコンテストにおける勝敗のポイントは
ロボットの動きのスピードと正確さ。
そこに人為的ミスを最大限排除しようと試みた東大の視点は
「さすが」と言えます。
努力とか「やればできる」とか言うけれど、
どこにその努力を向けるかで
欲しい成果が手に入るかどうかの可能性は
大きく左右されます。
別に東大を目指そう!とは言いませんが、
東大生の凄さは参考にできる点は多くあると
私は見ています。
成績を伸ばすにも本質を突けるかどうか。
キミが勉強において本質を突けるかどうかは、
本質の突き方を知っているかどうかに懸っています。
もしくは知っている人に聞ける環境にあるかどうかでしょう。
是非それを頭の片隅に置いておいて下さい。
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