『学歴を積み上げて、よい成績を取って、収入のよい仕事につく。そうした現実主義は、米国のエリート学生の一つの顔です。しかし、彼らはもう一つの顔も持っています。それは、「理想を追うリベラル」としての顔です。高邁な理想を掲げつつ、現実的な利益も追う。よくいえば、現実主義と理想主義の絶妙なバランス、悪くいえば、エゴを麗しい言葉で覆い隠すダブルスタンダード。』
佐々木紀彦
キミは本当に点数を伸ばすつもりがありますか?
この質問にドキっとされた方は
私の話を聞いて下さい。
今や日本中に50000教室を越える塾が乱立しています。
しかし、それらのほとんどは
勉強に関する当たり前のことを教えていません。
語弊を恐れず言わせてもらえば
子どもたちにエゴを押し付けているだけです。
うちはAという方法でやっています。
うちはBです。
うちはCです。
以前私が千葉にいた際に
独自に塾を回ってインタビューをしてみた時期があります。
「こちらの塾が他の塾と違っている部分はどこですか?」
たとえば個別指導塾に関しても
いくつも乱立しています。
看板は違うけれど、
じゃあやってることは何か違うのでしょうか。
他の塾と違う強みは何か。
そういったことをスタッフさんに質問してみたのです。
しかし、このとき驚くべき答えが返ってきました。
スタッフA「別に、違いってないよねぇ?」
スタッフB「う、う~ん(苦笑い)」
つまり、看板以外に他塾との明確な違いは
意識されていなかったのです。
もっとビックリしたことがあります。
「うちでは絶対に成績が上がる方法を教えているのですが、
その勉強法についての冊子を
近隣の塾さんにお配りしています。
こちらでも置かせていただけませんか?」
と進言したところ、
その塾の塾長さんからはこんなお返事が返ってきました。
「100%成績が上がるんですか?
それって妖しいよね。要らないよ。」
おいおい(汗)
じゃあ、この塾は絶対に成績を上げられる方法を
教えていないのかい(汗)
むしろ、情報として読んでみようという意識もないのか。
これが現状です。
ほとんど全ての塾では
上がるかどうか分からない方法を
教えているのです。
行き当たりばったりの勉強論で
一体何をしようとしているのでしょうか。
こういった塾ほど
「やればできる」なんて適当な根性論で
お茶を濁しているのです。
では、うちの勉強法はどうなのか。
その1部をお見せしましょう。
これはある生徒に行っている
実際の勉強戦略に関するレクチャーです。
高校既卒の彼には学校というものがないので
うちの塾のみで勉強できるという
アドバンテージがありました。
そこでまずは
「英語と数学を優先させ、気分転換で理科を入れる」
という方針を立てます。
とりあえず時間がないので急ピッチが条件。
期間を40日に設定します。
彼は昼12時から夜8時までを私の塾で過ごします。
そこで持ち時間480分(60分×8時間)として、
その480分の過ごし方を考えます。
英語は当面単語習得を充実させるために
Z会の『速読英単語〔入門編〕』を採用。
全56題ある文章を3周回して単語力をつけます。
期間は40日なので1日にすべき量は
56題×3周÷40日=4.2題
つまり4~5題を処理すればいい。
現状彼の処理能力は〔入門編〕でも手こずるようなので、
1題に30分掛かると仮定し、
5題で150分使うと考えられます。
また、数学は数ⅠA、ⅡBの4冊をまず終わらせるとして、
単純に10日ずつ使えます。
1冊につき160ページあるとして
こちらも3周は必要なので、
1日にやるべき量は
160ページ×3周÷10=48ページ
彼の実感的には2時間程度でできそうということで
暫定的に120分/日と仮定します。
すると合計英語150分+数学120分=270分
が2教科に費やす時間です。
1日の持ち時間を480分とすると
210分余る計算になるので、
休憩や気分転換の理科に
210分を割り振っていく形です。
なお、先に挙げたのはあくまで暫定的な見積もりなので
状況や実感に合わせて微調整をかけていきますが、
本質的に重要なのは時間や計画を守ることではなく、
戦略も立てずにダラダラ過ごして
積み上げられた結果に頼って
点数を見積もるような
行き当たりばったりのやり方をさせないことです。
欲しい結果を先に決めてから、
その結果を手に入れるためには
何をどれだけやらなければならないかを
明確にしてから取り組むのが勉強のルールです。
あとは本人たちの頑張り次第。
だから90日で50点を確実に狙っていける。
むしろ50点伸びるのは当たり前であって、
逆に、上がらないのなら
明らかに勉強の仕方が間違っているのです。
もし、キミが今
先の見えない勉強をしているのなら、
今すぐ方向転換をして下さい。
まだ間に合うはずです。
遅くはない。
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