2013年10月18日金曜日

思考停止状態の頭を叩き起こして下さい


『人は、物事を単純化して考えたがる。あまり複雑なことを考えるには、普段からの頭の訓練が足りないのだ。』
石井裕之


もうすでにキミも日本の愚民政策にやられている!?
気をつけて下さい。
何となく響きの良い言葉を
鵜呑みにしていることはありませんか?


「運も実力のうち」ということわざがあります。

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A「Bさん、特別賞なんて凄いじゃないですか!
  おめでとうございます!」
B「いや~今回はたまたまです。
  運が良かっただけですから。」
A「そんな。運も実力のうちですよ。」
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という流れで引用されるものですが、
この言い回しだと何だか
「運」が「実力」に包括されているような印象を抱きませんか?
「運」が「実力」の1部分であるかのような錯覚を受けます。


しかしです。
「実力」の定義は文字通り「実際の能力」ということですから、
「運」は含まれないはずです。
なぜなら「運」は自分でコントロールできないからです。
意思や努力でどうしよもできないものを
実際の能力として評価することはできないはず。
つまりAさんは、
「運でもなんでも、これは凄いことですよ!」と
結果にフォーカスして称賛すべきだったのです。


と、クソ真面目に論議をしても
「いやいや、そんな細かいこと気にしてらんないよ」
と言われてしまうかも知れませんね。
ただの社交辞令的な褒め言葉ですから、
言われた方も気に留めていないでしょう。


ただ、こんな類のことわざが巷にあふれすぎです。
日本語とは本当に曖昧な言語ですよね。
でも、そういったものを簡単に引用に使ってしまう。
それを疑問も持たずに流せてしまう。
これが正に思考停止状態です。


「うそつきは泥棒の始まり」というのもそうです。
極論過ぎますよね。
むしろこのことわざ自体がウソでしょ(笑)


「小さな約束も守れないなら、
 大きな約束なんて守れるわけない」
なんて言葉もそれらしく聞こえるけどフェイクです。
小さい、大きいの定義自体が曖昧ですから、
線引きができていないので通用しません。


何事にも裏があります。
背景がある。
定義や因果や相関や傾向があるでしょう。
そういったものを意識する癖をつけておいて下さい。
常に疑う習慣が必要です。
そこを、面倒くさがってやらなくなると
残念ながら思考停止に向かって落ちていきます。


思考停止がなぜ悪い!と思われるなら、
全然それでも構わないんです。
ただ、誰かに騙されても文句を言えなくなります。


人を騙す人たちというのは
人一倍の努力家です。
人の心理を研究し試し練習して
騙せるようになるものです。
騙す方法を考えに考え抜いているのです。
考える人は緻密に論理を組み立てて
それらしく聞こえるように仕掛けます。
そして考えない人はその矛盾に気付けない。
努力の勝ちでしょう。


そんな悪い例でなくても、
考える習慣がある人の方が
良い仕事をします。
穴にも気付けるし間違いも指摘できる。
論理の飛躍も事実誤認も
感情論に任せることもありません。
そして人はそういう人に仕事を任せたがります。
だから企業もそういう人を欲しがるわけです。


誰にも迷惑をかけないという点では
思考停止であろうがなかろうが関係ありませんが、
もしもっとキミが不自由のない生き方をしたいなら、
考える習慣を失わないことです。
そしてできれば数学を勉強してください。
数学は論理の科目です。
国語以上に国語力なるものがつきます。
ちなみに「国語力」なんて言葉は
定義のない空虚な言葉だそうですが(汗)


とにかく、考える人に、なって下さい。
その習慣がきっとあなたを救うでしょう。
それだけは間違いありません。


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