『自分の知らない事象に遭遇した時には、これまで身につけた知識や価値観で判断することを停止する、いわゆる「エポケー」して、その事象と対峙せよ。』
エドムント・フッサール
はっきり言いましょう。
キミの頭は錆びているかも知れません!
過去をもって今を紐解こうとするのは、
織田の鉄砲隊に挑む武田の騎馬隊のようなものです。
キミがもしブレイクスルーを求めるとき、
昔の名言・名句にヒントを得、
直接的に適用させるタイプの人なら、
相当に注意しなければなりません。
なぜなら、その言葉が生まれた当時と今とでは、
何もかもが異なっているからです。
キミが生まれてから今までの間に、
日本がどれだけ変わったかを思い起こして下さい。
もしキミが高校1年生なら、
キミが生まれた頃にはまだディズニーシーはなく、
iPhoneもなく、ニンテンドーDSもWiiもない時代です。
ハリー・ポッターがイギリスで刊行された翌年であり、
Playstationも出て数年。
Portableなんて影も形もありません。
たった10年、
それが数百年なら言わずもがなです。
にも関わらず、現代に昔の名句をまとめた本が
何冊も出版され多くの方の力となっています。
皆助けや気付きを求めているのです。
しかし実際には、含蓄のある言葉もまた、
当時とは様相が大きく異なっています。
そのまま今に適用するのは危険でしょう。
しかし、ついついやってしまいます。
例えば、『学問に王道なし』ということわざがあります。
数学者ユークリッド(
要は
「学問に安易なやり方はなく、
という意味なわけですが、
そんな遺物を、
当然のように引用するのはいかがなもの
このことわざ自体は
日本人には好まれることわざの一つでしょう。
コツコツ努力すべしという美徳に一致するからです。
もちろん、どんなに原理原則を踏まえようが、
成績アップの方法は
よっぽどの天才は別にしてですが。
テクノロジーの進歩によって
目先の勉強方法論もさることながら、
記憶のメカニズムも以前よりも鮮明になり、
心理学や精神医学等の発展が
人間そのものの構造を説明できるようになってきました。
その結果としてストレスレス(ノーストレス)勉強法なる
私独自の勉強法が確立されたわけですが、
このように勉強効率を飛躍的に向上させるアプローチが
あらゆる角度からできるようになってきているのです。
「王道」が単なる道から
動く歩道になっているようなものなのです。
さらに言えば、
王道というべきものが問題演習のことだったとしても、
裏を返せば
問題演習以外には大いに効率化の余地があり、
成績の良し悪しが現れてきていると見ることもできます。
同じだけの時間と体力を要したとしても、
ましてや、
一目瞭然でしょう。
しっかり頭に刻みつ
これは真実です。
努力は美しいんだと、
とっくに終わりを告げ
ことわざに戻りましょう。
『学問に王道なし』
それに対する答えは、
それが貴重なヒントを教えてくれます。
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