2015年5月12日火曜日

何が”適当か”は自分で決めろ

熊本のある私立高校は、
学校で使う副教材に
解答を付けて渡さない方針を採っています。


他にもそういう学校あるのではないでしょうか。


生徒がすぐに答えを見てしまうから?
考える力が身につかないから?


まずもって解答を付けずに
問題集を解かせるやり方は
完全にナンセンスです。
効率が悪すぎます。


そしてもっと悪いのは、
解答を見るのは悪いことだと
生徒が思い込むことです。
特に真面目な子はそうなりがちです。


今の学校のやり方では
真面目な子ほど勉強に時間がかかり、
ずるい子ほど短い時間で好成績という
最も可哀そうな状況になります。


”ずるい子”というと語弊がありますね。
何が大事かを自分で判断できる子です。


私のアカデミーでは、
そういう場合には
直接解答を発注して取り寄せています。


学校が渡さないというなら、
そうするしかないからです。
生徒の時間を犠牲にするわけには
いきません。


解答をすぐ見ずに考えないと
考える力が身につかない、
という主張も
最もそうに聞こえますが
勉強の本質を全く分かっていないものです。


勉強は大学受験までは所詮暗記大会です。
日頃の勉強における採るべき方針は
「どう“考える時間”を減らすか」
です。


勿論、試験の近付いてきた後期には
自分の思考力を鍛える時間が
必要不可欠です。


しかし、以前もお話ししたように
考えるためには「情報」が要ります。
ここでの情報とは
正解を導くための知識です。


例えば数学などで言えば
その問題を解くために必要な
公式や導くプロセスです。


そういった知識がまだ曖昧なまま
問題に取りかかったとしても、
正解に必要な知識が欠けているので
正解を導くことはできません。


それなのにウンウンと悩み
考える時間を取ることに
はたしてどれだけの価値があるでしょうか。


知らないことは知ればいい。
忘れたことは調べ直せばいい。
一方で無いモノを一生懸命探すのは
私は無駄だと思っています。


そして、解答を付けずに問題だけ解かせる行為は
指導、教育という観点からして
明らかに無意味な作業を
生徒に課していることになります。


もしそれで答えを写してくる生徒が激増したら?
それこそ教育力の問題でしょう。
それを教えるのが先生の存在意義だからです。
それで答えを写してくる生徒が増えても
「写してはいけない理由」を教えられていない
先生の指導が足りないのであって、
もっと本質的に考えれば
困るのは先生ではなく
その生徒本人だけです。


とにかく勉強においては
答えが付いていない問題集を扱うのは
絶対にやめましょう。


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