2015年5月25日月曜日

「予備校行ってる浪人生が一番残念」と言い切れる理由

浪人生の経験は私にもあります。
それも何年も。
もちろん予備校にも行きました。
それらの経験も踏まえてハッキリ言いますが、
浪人したのに予備校行くのは
ナンセンスです。
その理由を御説明します。


まず、浪人生の最大のメリットはなんですか?


これは現役生との比較をすれば
きっとすぐ分かります。


それは「制約のなさ」です。


これまでは学校に行って強制授業を受け、
宿題なんかあって、
出たくもないイベントに参加させられ、
とにかく服も自由にできないし、
髪型も自由にできないという
本当にがんじがらめの世界でした。


浪人生は残念ながら受験には
成果を残せませんでしたが、
無事高校は卒業できたわけですよね。
ということは、
無事制約から抜け出せたわけです。


勿論気持ちは浮かないでしょう。
合格して大学生になった者たちへの引け目、
次はちゃんと受かるだろうかという不安、
何より激しい自己嫌悪。


しかし、だからと言って、
一人じゃ不安と闘えないよと
同じ仲間の集まる予備校に通うのは
私はあまりに勿体ないと思います。


何より、また自分を檻に閉じ込めるのか
と思ってしまうのです。


私は全く別のところで葛藤がありましたが、
最終的に日の目を見たのは
宅浪した年でした。


宅浪とは自宅で浪人することです。
私の場合は恵まれていて
個人の部屋をあてがってもらえましたが、
とにかく一人で勉強することにしました。


当然予備校に行っている間も
成績は伸びていましたが、
なんだかダラダラしていた記憶があります。


当時の私は目標も明確ではなく、
どこに向かって努力すればいいのか
分からなくなっていました。


親からは小さい頃から
「医者になれ、医者はいいぞ」と刷り込まれていましたが、
どうも自分の本当の目的はないという思いがあって、
悶々としていました。


どうして勉強しなければならないのか。
はたしてどうすれば大学に受かるのか。
本当に自分のやりたいことは何なのか。


おそらく私に限らず
皆さんもまた同じような迷いや悩みが
あるはずです。


しかし、こうしたことに答えを出さないまま、
ひたすら勉強していくのはとても危険です。


もちろん
立ち止まることを許容してくれない親や
とにかく今は頑張りなさいと焦らせる先生といった
外的環境の影響もあるでしょうが、
周囲はどうあれ自分がもし視野が不明瞭なら、
まずは答えを出すべきなのです。


親がこう言う、先生がこう言う、
もう皆勉強を始めている、
立ち止まっていられない。
そうやって思考を阻止していれば、
消化不良を起こし続けて
勉強に対するトラウマ障害が生じてしまいます。


勉強は一生続けていかねばならないのに、
大学に入る程度の勉強で
燃え尽き症候群になってしまっていたら
何のために大学に行こうとしているのかすら
分からないことになってしまいます。


でも、学校と同じように
カリキュラムや授業がノンストップで
進行していく仕組みの予備校に行けば
せっかくの浪人生のメリットである
制約の無さを放棄することになり、
また同じ1年の繰り返しになります。


高校4年生みたいなものです。


せっかく3年分の勉強もひ通り終えて、
自分の志望校合格のために
フルに1年間を使えるようになったのに、
そのほとんどをまた学校に委ねて
”飼ってもらう”というのは
今の私からすれば感覚が分かりません。


余計な心的ストレスを排除し、
本当の意味で勉強に全力投球したいなら、
しっかり自分と向き合い、
重要な問いに明確な答えを出してから
孤軍奮闘するべきなのです。


自分のすべきことだけに集中して、
せっかくもらった1年を有効に活用するためにも、
浪人生は予備校などに人生の鍵を渡すことなく
自身の力で切り拓いてほしいと願います。


浪人生はとかく思いつめ過ぎるのです。
それをやめて客観的に状況を見て、
より苦しみや不安の少ない形で勉強できるよう
制約のないメリットを存分に活かすことが
求められているのです。


結構苦しかったですが、
私も結果的に宅浪で目覚めた人間です。
効果は保証します。


「乗り越えさせてもらう」のではなく、
自分で「乗り越え」ましょう。

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